【神奈川・湯河原温泉】住むひとに愛された、美味しうるわしの国 後篇

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はふぅ。食った、喋った、湯も堪能した。楽しい時間はいつもあっという間に過ぎます。今朝も陽が燦々とふりそそぐホテルを後に、今日は観光へGOです。

ホテルあかね
http://www.hotel-akane.com/

美術館名物は、館長さん

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ホテル方が、「他の方をお送りした後になってしまいますが」とご厚意で送ってくださったのが、こちら。一見タダの住宅街。実は草間彌生さんの私設美術館、「かぼちゃ美術館」です。

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こぢんまりとしたお庭先には、ぶきみ可愛いかぼちゃ人形が。

そして杖をつきつつ、ひょこひょこと奥から出てきたのが、この美術館の館長さん。看板に偽りなし。前のめりで話す言葉の端々に、草間さんへの愛が随所に滲みまくっていました。

かぼちゃ美術館
http://www.cabocha.org/

箱根の戦士が駆ける道を

今回の観光の目玉として「かぼちゃ美術館」ともうひとつ考えていたのは、足湯施設「独歩の湯」。観光案内所でもらったパンフレットによれば9つの泉があるとのことですから、楽しみです。

これまた案内所でもらった地図によれば、美術館から2kmくらい。たらふく食ったご飯を消費する為にも、歩きましょう!

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その道の途中には、こんなものが。「豆相人車」と呼ばれるもので、寅さんでお馴染みの柴又にも似たものが運行していました。

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乗客は、MAX6名。このイラストにあるように人力で動かしていました。人力車と同じく、楚々とした着物のお姉様が乗るなら画になるでしょうが、わたしはちょっと……。人車を押す方をやらせて頂きます。

あぁ。日差しがまぶしい。日ごろの運動不足に身には、緩やかな上り坂がきつい。後で友人に教えてもらいましたが、箱根駅伝の戦士たちは、毎年この道をあっという間に駆け上っているのですねぇ。脱帽。

日曜のせいか、道沿いで時折見かけるカフェはお休みのところも多く。やっと見つけた「温泉場ぶらりお休み処」とやらで、一休み。英気を養いつつ、情報収集でございます。

木々が寄りそう独歩の湯

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はふぅ。やっとたどり着きました、「独歩の湯」がある公園の入り口。

ふふふ、見てください「この先200m」の文字を。お休み処に寄っていなければ、きっとこの階段を見て心を折っていた事でしょう。

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公園入り口の郷土資料館を覗いて、こんな風光明媚な土地であの「飢餓海峡」や「明暗」が書かれたと知って驚き。美しい滝と紅葉にため息をつき。万葉公園を散策します。

この公園内には足湯施設のほかに、温泉を見つけてくれた老狸を祀った「狸福神社」や万葉歌碑などがあります。

ちなみに狸福神社は縁結びの御利益があるようです。道のわきにハート形の絵馬がかけられ何事かと思ったらば、狸さんたら温泉を見つけるついでにここでお嫁さんも見つけたようで。共に湯に癒されるうちに結ばれた2匹にぃ、あやかろうと言うことだ~そうな~。

旦那様はもういますが、ついでにお参りしました。

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小山を越え、橋を渡り。辿りつきましたよ「独歩の湯」に。お休み処のお姐さんに教えていただいた通り、四神の門に守られ、木々が寄りそう湯場です。

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入場料300円を払って、昔の旅館で見かけたようなゴムのつっかけに履き替えて、さぁ楽しみましょう。

この施設では、9つの泉それぞれに足のツボを刺激する突起や仕掛けがございまして。しかも泉によって湯温が違う。「あちっ!」だの「痛っ」だの言いながら、各泉を回りました。

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一番温度が高かったのは、「皮口の泉」。肌の若返りと口に関する事に効果があるそうですが、一番長くつかっていた友人の脚は真っ赤になっていました。

わたしはと言えば、湯に入った瞬間肌が痛いほどで、即退散しました。

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はぁ~あ、癒される。湯につかって、ぼへ~と空を眺めて風に吹かれて。こう言うのを、幸せって言うんでしょうねぇ。

最後まで美味し

さて。湯を堪能し、万葉公園の中を歩いてくるうちに、衝撃。お腹がクゥと鳴りました。あれだけ朝も食べたのに。

「いやいや、しっかり歩いたからだよ」友人のそんな声に乗って、公園の入口にある「パノラマラウンジ」に吸い込まれる我ら。

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こちらの食堂には、公園側の壁一面に大きなガラス窓があります。まだ青いですが、写っているのは紅葉。パノラマの名に恥じぬ立地ですね。

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はいそこで食べましたのは、「坦々焼きそば」。こちらもお休み処のお姐さんから仕入れた情報からのチョイス。

湯河原名物で、各お店でそれぞれ味や外見が違うそうです。このパノラマラウンジのものは、中々パンチのきいたウマ辛味でした。

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友人達が選んだのは、「干物定食」。またかよ!  なんて突っ込みが聴こえてきそうですが、ここの干物もまたうんまいんですよ。なんで知ってるかって?  もちろん一口頂いたからですが、何か?

美味し麗しの国

はふぅ……。食った、食った。腹ごなしの美味しい珈琲も頂いた。そろそろ駅へと移動しましょう。

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万葉公園のすぐ近くにある島崎藤村の定宿だった「伊藤屋」を覗いて、歯がみして。ちくそう。藤村さんたらいいとこ泊まってますね。

いいんだ。お休み処のお姐さんお勧めの「蒲寅」さんで干物買うもん。藤村の頃にはなかった乗り心地満点のバスで、駅まで行くもん。

蒲寅
http://www.yugawara-sci.or.jp/gift/kamatora/kamatora.htm

さて。そろそろ旅の総括でもしましょうかね。

いや~湯河原はイイね!  魚が上手い、米が上手い。温泉も街も俯瞰しようと思えばできるくらいの丁度良い大きさで、何より住む人々に愛されている町でした。

坦々焼きそばや干物のお店だけではなく、各旅館の特徴をこれでもかと教えてくださった「温泉場ぶらりお休み処」のお姐さん。なんと、東京からボランティアで通っておられるそうで、ご自身こそ湯河原フリークと言った感じでございましたよ。

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お土産の干物は、うんうん悩んでアジを5枚にエボ鯛を2枚買いまして。

旦那様にはさっそくその日の夕食に干物を2枚焼いて、猫達の哀しそうな鳴き声を無視しつつものすごくうれしそうに完食してくれました。

えぇ。袋から干物を出した瞬間、猫まっしぐらでしたから。食事の間は締め出したのです。キッチンとこたつ部屋を隔てたガラス戸にすがりつく肉球に、笑ってしまいました。

ごめんよ。

今日のお昼ももちろん、干物です。身はほっくほく、骨まで食べられるこれを、何故もっと買ってこなかったのか……!  そう後悔しつつも、これで再訪する理由ができたじゃんとほくそ笑む、わたくしでありました。まる。

2016年11月18日

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