日蓮上人ゆかりの大本山・法華経寺 千葉県市川市を歩く

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日蓮宗の五大本山の一つ、法華経寺

今回行ったのは、千葉県市川市から船橋市にかけて。立派なお寺や全国屈指の競馬場、そして緑あふれる公園を一度に満喫できるコースでした。ホントは、桜の名所がコース沿いに一杯あるので、春に行くのがお勧めなのですが…。

それはともかく、ウォーキングのスタートは、京成中山駅。駅を出ると、そこは法華経寺の門前町の中心でした。法華経寺(ほけきょうじ)は、千葉県市川市にある日蓮宗の五大本山の一つのお寺。創立は、鎌倉時代の文応元年なのですね。

開祖の日蓮上人は鎌倉時代、布教活動を行っているとき、さまざまな迫害を受けたそうな。ところが、この土地の領主だった富木常忍と太田乗明は日蓮上人を温かく迎え入れ、お寺を寄進したそうなんですよ。のちに、富木常忍は出家して、日蓮宗のお坊様になったそうです。

日蓮聖人が最初に教えを説いたお寺ということで、日蓮宗の草創期に、もっとも重要な役割を果たした場所のひとつなのですね。今でも、由緒あるお寺の門前町として賑やかなのも頷けました。

下総中山商店街とコラボになった参道を歩きます。道の両側には、由緒ありそうな茶店、和菓子屋、寿司屋、そば屋が並んでいました。やがて目の前に巨大な門が現れます。

これは、法華経寺の黒門と呼ばれ、江戸時代の初期に作られたものらしい。近くの解説板には、中央に掛けられた扁額は掛川城主によって書かれたものだとありました。

昔のお大名は、皆、達筆ですな。

享保時代から続く民家の跡に作られた中山清華園 

黒門の近くに、清華園という額が掛けられた門があります。門の中を覗いてみると、庭園があるような。前回来たときは、無かったようなので新しく作られた施設みたい。

無料で見学できるようなので、早速行ってみることにします。解説板によると、ここは平成4年9月に石井はなさんという方から寄贈されて作られた庭園なのだとか。

石井家は、江戸時代の中頃の享保時代からここに住んでおられたとのこと。その後、家や庭園を市川市が整備して、平成6年4月8日に一般開放されたのですね。

細長い敷地に、緑豊かな庭園がありました。春には、梅や桜がきれいに咲き誇るらしい。

日本庭園かと思ったら、奥のほうは洋風庭園になっていて、こじんまりした割には景色の変化が楽しめました。

風格ある山門と日本に二つしかない形のお堂

清華園を出て、再び法華経寺の参道を歩きます。やがて見えてきたのは、風格のある山門。さすが、大本山ですな。

本堂へ向かう途中にも、参道の横には支院が並び、京都の古刹に来たような気分になりました。

本堂にあたる祖師堂は、日蓮聖人をお祀りするお堂。現在のお堂は江戸時代中期に上棟されたものらしい。

前から見ると普通のお堂なのですが、横から見ると屋根を二つ並べた特徴的な概観ですな。

こんなお堂は珍しいと思って調べてみると、なんと似たような形のお堂は、日本でも岡山県にある国宝の吉備津神社本殿の本殿だけだそうですね。

そこは、20年以上前に一度行ったことのある神社ですが、その形までは記憶にございませぬ。レンタサイクルやランニングで神社仏閣や古墳をめぐるというトライアスロンみたいな旅だったことを思い出しました。

千葉県で、江戸時代初期の様式をとどめる唯一の五重塔

しっかりお参りをして、後ろを振り向くと朱色が目にまぶしい五重塔。

やはり五重塔があると、境内の雰囲気が引き締まりますね。お寺のブランド価値をあげるアイテムとしても重要な役割があるような気がしました。

それにしても、この形と色はどこかで見たことがあるかも。…と思って考えてみたら、池上本門寺の五重塔にクリソツではないかと感じました。そういえば、あちらも日蓮宗の大本山のひとつなのでした。

解説板によると、法華経寺の五重塔は元和8年(1622)に、本阿弥光室が加賀藩主前田利光の援助を受けて建てたものらしい。高さは、31.6メートル。千葉県では、江戸時代初期の様式をとどめる唯一の五重塔だとか。

本門寺五重塔は、慶長十二年(1607)に創建され、地震による修復のあと、元禄十五年(1701)に現在地に移築されたのですか。こちらは、関東最古の五重塔らしい。高さは29.5メートル。ちなみに、池上本門寺の五重塔はこちらです。

これだけ似ているのは、当時の流行ですかね。それとも、あえて兄弟みたいに似させて作ったのか。やはり、後から作られたほうが若干高いのですな。

東京スカイツリーを作る人たちも、東京タワーの高さは当然意識したでしょうからね。江戸時代の初期のひとたちも、少しでも前の塔より高いものを建てようという気があったのかもしれませぬ。

日蓮宗としては最も古い本堂がある

境内の奥の方に行くと、こちらにも、小ぶりですが歴史がありそうな門がありました。解説板を読むと、四足門と言うらしい。元は鎌倉のお寺にあったものを明治になってからこちらに移したらしい。

作られたのは室町時代後期で、重要文化財に指定されているのですか。

その近くにある法華堂の創建は、室町時代と推定されるらしい。日蓮宗の本堂として建立された中では最も古いものだそうな。

お寺の建築様式は詳しくないですが、前面にこれだけ柱が並んでいるのは珍しいような気がしました。

それにしても、ニャンコが重要文化財のお堂を独り占め。さぞかし、室町時代の建築物は寝心地がいいでしょうね。このときは、私もニャンコになりたいと思うのでした。

さらに奥へ歩くと、仏教の本場、インドへ来たのかと思われるような建築物が…。

お寺を歩いていると、わりとこういう建築物は珍しくないような気もしますが、さすがにこの大きさは半端じゃないっす。この建物は聖教殿といって、この中に、「観心本尊抄」や「立正安国論」など、日蓮聖人に関する貴重な文書などが納められているとのこと。

日蓮上人直筆の文書とはすごいと思ったら、やはり国宝なのですね。

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2017年1月11日

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