日本の歴史を巡る旅! 各時代の隆盛を感じることができる観光名所7選

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今まで訪れたことのある有名な観光名所であっても、その歴史やそこに込められた人々の思いを知ったうえで再度訪れると、新たな魅力を発見できます。歴史旅! 始めてみませんか。

1.古代統一国家の権勢を感じる~仁徳天皇陵古墳(大阪府堺市)

1-2仁徳天皇古墳

文字の記録が乏しい古代は謎が多く、ロマンを感じる時代です。今に残る遺跡などから、いつ何があったかを想像するのはワクワクします。 その代表が仁徳天皇陵古墳です。造られたのは5世紀初めと推定されています。天皇家の先祖にあたる大和朝廷が、今の近畿地方を中心に統一国家を樹立したのが4世紀頃だったと言われていますが、その約100年後です。

仁徳天皇陵古墳は、エジプトのクフ王のピラミッド、中国の秦の始皇帝陵と並ぶ世界3大墳墓の一つと言われています。円と四角を合体させた前方後円墳という日本独自の形をしており、全周2.8kmの巨大な遺跡です。

JR阪和線「百舌鳥駅」下車すぐです。古墳の中に入ることはできませんが、周囲は遊歩道、並木道として整備され、濠の外からでも巨大さを十分に実感することができます。仁徳天皇陵の造営を命じた大和朝廷の権勢、重機も掘削器具もない時代に、朝廷の命令に従って作業をした人々の様子を想像してみてはいかがでしょうか。

2.不安な時代の祈りを感じる~東大寺の大仏(奈良県奈良市)

Daibutsu

あまりに有名な奈良・東大寺の大仏。修学旅行などでご覧になった方も多いでしょう。日本を代表する観光スポットですが、奈良の大仏がどんな事情で造られたかはご存じでしょうか?

8世紀のおよそ80年にわたる奈良時代は、天候不順による農作物の不作、地震、天然痘の大流行、政権上層部の権力抗争に伴う戦などで、大勢の人々が命を落とした、とても苦しい時代でした。こうした社会不安を国家的宗教であった仏教の力によって解消しようとして、聖武天皇が大仏建立を命じました。国や社会の安泰を願った、いわば祈りの産物なのです。

大仏は東大寺の中にあって、JRまたは近鉄奈良駅からバスで行きます。歩くと20~25分です。そのスケールの大きさに感嘆するだけでなく、これを仰ぎ見た奈良時代の人々の暮らしに思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

3.鎌倉武士たちのエネルギーを感じる~鶴岡八幡宮(神奈川県鎌倉市)

鶴岡八幡宮

平安時代末期に地方で台頭してきた武士たちが、平安貴族たちの支配を押しのけて、国全体の覇権を握ったのが鎌倉幕府でした。武士たちの力が最初に強まったのが関東地方で、彼らを束ねた源氏が本拠を置いたのが鎌倉です。

武士の守り神として鶴岡八幡宮が最初に造られたのが11世紀後半、鎌倉幕府成立の約100年前でした。鎌倉幕府の創始者、源頼朝がこれを現在に近い形に整えます。鎌倉幕府崩壊後は、武門のシンボルとしても各時代の武家政権から手厚い信仰を受けました。

鎌倉駅から徒歩10分。質実剛健なその造りから、新しい時代を作ろうとした関東武士たちの熱い息吹を感じてみてはいかがでしょうか。

4.戦国の世を終わらせた権力者の気宇壮大を感じる~大阪城(大阪府大阪市)

4-2大阪城

関西を象徴するような建物で、その周辺で様々なイベントが開かれる大阪城。築城以来、興亡の歴史を刻んできており、天守閣内の展示でその一端を見ることができます。ここでは、大阪城が最初に造られた安土桃山時代に思いを馳せてみましょう。

100年以上にもわたって全国各地で戦乱が続いて、大勢の罪なき人々が命を落とした戦国時代を終わらせたのが豊臣秀吉でした。その秀吉が権勢を見せつけるために造ったのが大阪城天守閣です。

なぜ、当時の都があった京都ではなく大阪だったか? 秀吉は、国全体を豊かにするために、コメを中心とする物資が国内を自由活発に流通する経済体制をめざしていました。海に面した大阪はその取引の中心地とするのに好都合だったからです。ここから今に至る商業都市大阪の発展が始まります。それに加えて、秀吉は戦国時代を終わらせたエネルギーを海外に向けようとしていたこともあります。大阪から瀬戸内海、玄界灘を渡って朝鮮半島、中国、インドへと進出する計画でした。

イベントで訪れて大阪城天守閣を見上げる際には、これを最初に造った天下人、豊臣秀吉の壮大な夢に思いを馳せてみるのはいかがでしょうか。

5.長期安定社会の礎を感じる~日光東照宮(栃木県日光市)

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江戸時代は約260年続き、その間、江戸幕府のもとで、内乱はほとんどなく、経済、文化が発展した、日本史上珍しく安定した時代でした。日光東照宮は、その幕府初代将軍徳川家康を祭った神社です。境内には国宝8棟、重要文化財34棟を含む55棟の建造物が並びます。周囲の緑の木々に囲まれて、その豪華絢爛さが際立ちます。例大祭(れいたいさい)など様々な行事が年間通して行われます。

社殿群を眺めつつ、長期安定を日本社会にもたらした江戸幕府の権勢をしのんでみてはいかがでしょうか。

6.明治の近代化の熱気を感じる~八幡製鉄所(福岡県北九州市)

6.八幡製鉄所

明治維新後、近代国家建設に向けて邁進した日本を象徴するのが、官営八幡製鉄所です。その4つの施設は、「明治日本の産業革命遺産」として、今年(2015年)、ユネスコ世界文化遺産の登録候補となりました。

「鉄は国家なり」と言われるように、製鉄業は、近代国家の礎となる重要産業で、日本のものづくりを象徴しています。官営八幡製鉄所は、明治政府の国家プロジェクトとして1901年に創業し、日本の鉄鋼生産の中心となってきました。

世界遺産候補となった4施設は、今も稼働している製鉄所の構内に立地していることから、現在一般には公開されていませんが、そのひとつである旧本事務所を眺望できるスペースが整備されており、無料で見学できます。JRスペースワールド駅から徒歩10分です。北九州市と製鉄所は、世界遺産登録が実現すれば、他の施設についても一般向け見学会を開催する方向で調整しています。一度でも訪れて、今の豊かな日本の礎となった鉄の匂いを直に感じられてみてはいかがでしょうか。

7.北海道開拓の息吹を感じる~札幌市時計台、豊平館(北海道札幌市)

札幌時計台

江戸時代までは未開の原野であった北海道は、明治時代になって急激に開発が進みました。その中心を担ったのが、1869年から1882年まで置かれた行政機関である北海道開拓使です。開拓使の事績を伝え、文明開化の先端をいった北海道の気風をよく表している建物が今も残っています。

まずは、札幌市の時計台、正式名称は「旧札幌農学校演武場」。北海道大学の前身である札幌農学校の中に演武場(屋内体育館)として建てられ、その鐘の音は札幌市民に親しまれてきました。JR札幌駅から徒歩約10分、または、地下鉄大通駅から徒歩5分です。

次に、豊平館。1880年に建てられた洋式のホテルです。当時は北海道開拓にあたる外国人技師たちが利用していました。明治期を代表する洋風建築で、当時の内装がよく保存されています。現在、保存修理工事のための休館中で、2016年度にリニューアルオープン予定です。

当時の建築物から、未開の原野を切り開いて、雄大な自然で人気の観光地、北海道を創り始めた人たちの息吹を感じてみてはいかがでしょうか。

忙しい日常を忘れてのんびりする癒し旅もいいですが、今の豊かな日本が作られてきた歴史を振り返る旅も私たちの心を豊かにしてくれます。

2015年7月3日

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