冷やし中華始めました!「揚子江菜館」の元祖冷やし中華

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数多くの中華料理店のある本の街で有名な神保町。そんな神保町で最も古い中華料理店が”すずらん通り”にある『揚子江菜館』。110年の歴史を持つ老舗中の老舗ですが、注目は《冷やし中華》発祥の店であること。

「冷やし中華はじめました」のフレーズはこの店の為にあるようなもので、日本の夏の風物詩はここから始まったのです。

揚子江菜館とは

魯迅や蒋介石、周恩来が生まれ育った中国寧波で生まれた周所橋が、明治39年、西神田で開業したのが『揚子江菜館』。開業時に京劇の化粧をしたお面をシンボルとしたことから、現在はこれが登録商標となっています。

そして震災後の昭和初期から現在地である神保町のすずらん通りに移転しました。

元祖冷やし中華

初代の長男で生れも育ちも日本人なのが、2代目周子儀(大谷子儀)。店を起こした初代に変わり、2代目が行ったのは店のメニュー作りで、初代からの特徴であった三杯酢から起こした”タレ”を、2代目は日本人の口に合うように改良し、「甘いけどサッパリしてくどくない」酢タレを完成させました。

その甘酢系の代表格が《冷やし中華》で、2代目が神田の老舗「まつや」の蕎麦が好物だったことから中華そばの”ざる蕎麦”を発想し、「雲を頂く富士山の四季」をイメージして昭和8年に産まれたのです。

五色涼拌麺

こうして生まれた冷やし中華は『五色涼拌麺』と名付けられました。

これは名前の”五色”が富士山の四季を表しており、春の土のチャーシュー、夏の緑のキュウリ、秋の落ち葉のタケノコ、冬の雪の寒天、そして富士山頂にかかる雲を錦糸卵で表現し、タップリかけられたタレが富士五湖なのです。

甘酢系グルメ

皿の上に立つ富士山には沢山の具材が使われています。

きゅうり、シイタケ煮、エビ、チャーシュー、シナチク、いんげん、寒天、錦糸玉子というランアップですが、富士山に掛かった錦糸玉子の雲を取り除くと、何と溶岩や雪をイメージした鶏だんごとウズラの玉子が現れる凝り様です。

冷やし中華には珍しいストレートの細麺は、濃く甘いタレが適度に絡むので、喉越しの良さとサッパリ感が強調しています。そして全体を包む八角の香りが本格的中華料理の味わいで、現在の冷やし中華では味わえない奥深い味です。

老舗中華の味

老舗の揚子江菜館では、とにかくメニューが豊富です。特に《三大冷麺》と呼んでいる五色涼拌麺、三絲冷麺、坦坦冷麺は見逃せません。また池波正太郎が好んで食べた上海式肉焼きそばと、栄養バランス満点な五目焼きそばを揚子江菜館《名物やきそば》にしています。

《揚子江辛み三兄弟》は、海鮮麻辣湯麺(しびれ辛)、上海坦坦麺(甘辛)、酸辣湯麺(すっぱ辛)の三つで、これに乾隆肉麺を加えると《そば四天王》と呼び、興味深いラインナップが揃っています。

2016年で110年を迎えた老舗『揚子江菜館』で、是非、一度元祖冷やし中華を味わって下さい。きっと発祥の味と姿に感動することでしょう。

2017年5月22日

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