高速バス・夜行バスは遅延する?頻度から遅延証明書まで紹介します

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帰省、ビジネス、観光・旅行、友人に会いに、就職活動で、、、などなど、様々な目的で大活躍してくれる高速バス。

しかし高速道路を使って運行されるため他の交通機関に比べて予期せぬ遅延も発生してしまいます。

そこで、今回は高速バス・夜行バスの遅延の実態について紹介していきます。

高速バスはよく遅延する?

高速道路を走ることで新幹線や飛行機に比べて低価格で移動することが出来る高速バス。

実際にはどれほどの頻度で遅延しているのでしょうか。

その答えはまれにです。

もちろん「高速道路を走るバス」という特性上、1分たりともズレないという事はまったくありませんが、それ以外では遅延はほとんど発生しないようです。

ほとんど…ってどれくらい?と思った方。バス運行会社によると、確率にしたら約10%ほど、20回高速バスに乗ると2回あるかないかという頻度でしか無いとの事でした。

日本の公共交通機関の定時運行率が高いことは有名ですが、高速バスや夜行バスにおいてもこちらは当てはまるようです。

またまれにある遅延ですが、それらの要因はほとんど決まっていて、ある程度乗車前に予期できるものも含まれています。

遅延の原因とは?

上記で述べたように、高速バスや夜行バスの遅延は頻繁に起こるものではありません。

また遅延する場合はある程度予期できるものが多いため、その場合には新幹線や飛行機といった他の交通手段を選択することで、遅延によるリスクを最小限にすることが出来ます。

遅延が発生する理由は大きく「渋滞」「天候」に分けることが出来ます。

渋滞の場合、さらにその要因によって分ける事ができます。それが「事故渋滞」と「自然渋滞」です。

事故渋滞

高速バスや夜行バスの遅延理由で、事前に予期しづらいものとしてあるのが「事故渋滞」です。

高速道路を走る以上、交通事故が発生して渋滞となるリスクは常につきまといます。またその頻度や起こる場所についてはほとんど予測不可能でしょう。そのため、交通事故による渋滞に巻き込まれての遅延のパターンは、まったく予測不能といってよいでしょう。

ただしこれはどの交通機関でも起こりえます。新幹線でも人身事故や異音による点検など、また飛行機でも急な空港の閉鎖やトラブルに巻き込まれることもあります。もはや、どの移動によってもこのリスクは避けられないでしょう。

自然渋滞

事故渋滞ではない渋滞の原因として「自然渋滞」が挙げられます。

自然渋滞とは、曜日や時間帯、またシーズンや道路状況などの交通事故以外の理由によって交通が集中することで起こる渋滞のことです。

例えばよく自然渋滞が発生するポイントとしては東名自動車道の大和トンネルや中央自動車道の小仏トンネル、中国自動車道の宝塚東・宝塚西トンネルなどが挙げられます。

これらのトンネルでは、トンネルに入る際にスピードを緩めることや気づかないくらいの上り坂で自然と速度が下がることが原因となって渋滞が発生しています。これらは同じ場所で慢性的に発生しているため、十分予測可能であるといえるでしょう。

また他にも、行楽地周辺などで車が集中することによる渋滞や、お盆や年末年始、GW時などの帰省ラッシュによる渋滞なども事前に予測可能な渋滞であるといえるでしょう。

しかしこれらに関して、夜行バスの場合は比較的交通量の少ない深夜に運行されるため、これらの渋滞による遅延は少ないといえるでしょう。

天候

天候を理由とする遅延としては、「台風」「雪」「強風」などが挙げられます。

6月~10月という時期にかけて日本列島にやってくる台風は、強風や大雨などをもたらし、高速道路が通行止めになることで遅延の原因となります。また通行止めにならなくても、強風による速度制限などで一般道と同じか、もしくはそれ以下のスピードで走行しなければならないこともあり、このような場合も時刻通りの運行は出来なくなります。

特にバスは風を受ける面積が大きいため、一般車両よりも風の影響を受けやすくなります。加えて高速道路は高架部や橋、トンネルなども多く、これらの場所は強風になりやすい特性があるため、より慎重な運転が必要となります。

台風による遅延が起こりやすいエリアとしては、必然的に台風が上陸することが多いエリアとなります。特に多くの台風は北西太平洋や南シナ海からやってきて、大きく半円を描くように動くことが多いため、西日本や中日本のエリアは台風の影響を受けやすくなります。

上陸回数が多い所を見てみると、兵庫、岡山、広島、山口、愛媛、高知などが挙げられます。

これらの地域では沿岸部のみならず、内陸部でも通行止めや速度規制による影響を受けることがあります。

台風は他の要因に比べると比較的予測がつけやすいものです。運行するバス会社によっては、かなり早いタイミングから運休を決定したり、事前に遅延の可能性について情報提供を行っているバス会社もあります。

台風の接近が予想れる場合には、高速バスが遅れることも想定し、余裕を持って行動するようにしましょう。

また雪による遅延は、北日本や山間などのもともと雪が降りやすい地域だけでなく、大都市でも起こりえます。頻度は少ないものの、普段はあまり雪の降らない都市部で降雪となると、チェーンやスタッドレスタイヤを装備していない車が多いため、安全のために早々に通行止めとなるパターンもあります。この場合はもれなく高速バスも運休や遅延といった形で巻き込まれてしまうでしょう。

加えて台風のところでも述べたように、強風による遅延も発生します。風を受けやすい高速バスだからこそ、海沿いや橋の上など強風が発生しやすいところでは、スピードを落として走行しなければなりませんし、場合によっては高速道路自体が通行止め、通行規制となることもあります。

これら天候による遅延は乗車直前にならないとなかなかわかりません。しかしバスサガスであれば、当日は出発の2時間前まで予約が可能です!直前まで天候による遅延・運休のリスクを判断してから予約を取ることも1つの選択肢でしょう。

高速バス・夜行バス・深夜バスの比較・予約はバスサガスで

※必ずしもご希望の便に空席があるとは限りません。また直前に運休が決定する場合もございます。

バス会社の遅延対策とは?

上記のように、高速バス・夜行バスには「渋滞」や「天候」といった理由により遅延するリスクが発生します。

しかし実際には、高速バスで大きく遅延することはほとんどありません。というのも、高速バス運行会社はあらかじめ運行スケジュールに余裕を持たせています

運行していてそのまま渋滞がなければ、途中のサービスエリア・パーキングエリアなどの休憩時間を長めに取ったりして調整します。またそのまま運行し、到着予定時刻よりも早く到着することもあります。

その他にも、複数のルートを選択肢として持っておくことなども対策として挙げられます。

というのも、高速バスをはじめとする乗合バスは、基本的に事前に認可されている道しか通行する事ができません。交通事故によって不通になった際や、予め工事で通行止めが分かるとき、またイベント等による交通規制などの「やむを得ない理由」でなければ決まったルートを運行する必要があります。

これらに対して渋滞は「やむを得ない理由」に含まれないため、渋滞していることが分かってもルート変更は出来ません。

しかし複数ルートを申請し、認可を受けているという場合が存在します。渋滞や交通事故等の遅延の原因を避けるために、複数のルートを申請していた場合は、していないバス会社に比べて比較的柔軟な運行ができるといえるでしょう。近年は新たな道路や高速道路も続々と開通し、目的地までの経路の選択肢が増えています。そのため複数ルートを申請することで、ユーザーにとっても利便性の高い運行が可能となるでしょう。

この他に、一部の高速バスでは渋滞を想定して「途中で鉄道に接続する」というサービスも登場しています。

具体的には首都高の八潮PAや用賀PAで実施されており、バスの乗務員はPA到着前にこの先の道路状況について乗客にアナウンスを入れます。そこで希望する乗客は、PA近くにある鉄道に乗り換えて目的地まで移動することが出来ます。

八潮PAでは、つくばエクスプレス線への乗り換えが、用賀PAでは東急電鉄への乗り換えがそれぞれ可能になり、移動に伴う電車賃はバス会社負担で割引が行われます。

たとえば八潮PAで鉄道に乗り換えた場合は、つくばエクスプレス線秋葉原駅までの各駅まで100円で移動が可能となっています(茨城交通、関東鉄道、JRバス関東、日立電鉄交通サービスの一部便で実施)。

これを使うことで、北千住駅であれば約8分、TX浅草であれば約14分、秋葉原駅までは約19分で移動が可能になります。八潮PAからつくばエクスプレス線八潮駅までは徒歩10分程度。そのため、約30分で秋葉原駅まで到着できることになります。

首都高速の八潮PAから小菅JCTにかけては頻繁に渋滞が発生していますが、この乗換が可能になったことで多くの乗客がこのサービスを利用し、定時性を確保しています。

高速バスからつくばエクスプレス線への乗り継ぎ(茨城交通)

用賀PAからも同様のサービスで、こちらは渋谷駅まで100円で移動することが可能になっています。用賀PAから霞が関料金所まで、渋滞が激しい場合は15分のところが1時間ほど掛かってしまいます。

しかしこのサービスを利用するとPAから駅への移動時間を含めて約20分で移動が可能になるため、大幅な時間短縮になります。

用賀パーキングエリアで渋滞を避けて高速バスから電車へ乗り継ぎ(首都高速道路株式会社)

このように高速バス運行会社各社は工夫をこらして、乗客の定時性を確保しています。そのため高速バスによる大幅な遅延は、心配するほどあまり頻繁に起こることではないといえるでしょう。

遅延した際には返金してくれる?

Tourist bus

高速バス・夜行バスが遅延してしまった場合は返金や払い戻しが可能なのでしょうか。

答えはNOです。

というのも、高速バスはすべて国土交通省に届け出を出して運行しているのですが、ここには時間に関する規定はありません。つまり、高速バスは目的地に乗客を送り届けることに対して対価を受け取っているため、どれだけ時間が超過しようが目的地まで送り届ければOKなのです。

この原則は鉄道の場合も同じくですが、鉄道の場合は例外があります。それは「特急券」です。特急券の場合は、通常の運賃に加えて特急で向かう権利をお金で購入していることになります。そのため、大きな遅延が発生した場合には特急券の購入金の払い戻しが行われることがあるようです。

しかし高速バスの場合は、そもそも制限速度で運行するスピードで時刻が決められているため、それ以上早く移動することが出来ません。そのためグリーン券のような席種によって価格が上乗せできるものはあっても、早く到着する権利を買うことは出来ません。。。

高速バスは遅延で返金されることはありませんが、運休となった場合は乗客を目的地まで輸送できていないため「返金対象」となってきます。

また途中で運行ができなくなって出発地に引き返したり、途中でバスを降りて移動となった場合には、目的地まで輸送する義務を果たしていないので返金対象となってきます。

遅延証明書は出る?

これについては、運行事業者各社によって異なります。

VIPライナーを運行する平成エンタープライズでは、「各便に30分以上の遅延が生じた場合に遅延証明書を掲載します」としており、VIPライナーのサイト上で証明書の取得が可能になっています(VIPライナー-遅延証明書)。またサイト上ではなく、降車時の高速バス車内や営業窓口などでのみ証明書の取得が可能な場合や、後日でも問い合わせることでFAXやメール等で対応してくれる場合があるようです。

いっぽう、遅延証明書の発行は一切しないというバス会社もあります。というのも上記で述べたように、バス会社が責任を追うのは「乗客を目的地まで送り届けること」。そのため、遅延したとしてもこの責任は果たしたことになり、遅延証明書の発行はしないという判断を取ることも出来ます。

鉄道と異なり一般道を走行するという特性上、混雑状況や道路事情によっては定刻通りの運行が難しいというのが背景にありそうです。遅延証明書が出るかどうかは、乗車予定また乗車した高速バスの運行会社に問い合わせるのが良いでしょう。

注意すべき点は???

飛行機や鉄道は「専用道」を走るため高い定時性を保つことができますが、一般道を走行する高速バスでは分単位での定時性はなかなか難しいもの。事故や渋滞、交通規制などの影響で時間ぴったりに到着というのはなかなかありません。

そのため時間に制約がある方にはオススメ出来ません。例えば、、、

・到着後すぐに予定がある
・高速バスを利用して出張!到着後は大事な商談へ
・長距離高速バスを利用して空港へ!そこから海外旅行へ
・就職活動で利用!面接当日に長距離高速バスで移動
・大学受験で利用!当日の朝に到着できるように夜行バスで移動……etc.

このような場合は高速バスや夜行バスではなく、飛行機や新幹線、鉄道での移動をオススメします。また上記のような方がバスで移動する場合は、「到着後十分に時間を取る」「前日に到着するようにする」「鉄道や飛行機との組み合わせも考える」などの対策を講じ、万が一の場合に備えましょう。

繰り返しになりますが、高速バス会社は遅延によって生じた損害に関しては免責となり、補填は一切ありません。そのかわり鉄道や飛行機に比べて圧倒的な価格差で移動することが出来ます。

利用するシーンに合わせて、最適な交通手段を選ぶことが最も重要でしょう。

高速バス・夜行バス・深夜バスの比較・予約はバスサガスで

2018年10月24日

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