お宝求めて大冒険!? 四国のみちと大塚国際美術館

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名画1074点が一堂のもとに

徳島県は鳴門海峡近くに位置する「大塚国際美術館」。この美術館の広いひろ~い館内には、古代から現代の西洋「名画」1074点を陶板にやきつけて、展示されています。

行く前からある程度想像はしていましたが、地下3階から地上1階、小高い山の斜面に沿うように建てられた館内を実際にまわってみて改めて、数の威力というものを思い知らされました。

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なにせ古代から中世、そしてルネッサンスまでの作品を観た時点、収蔵品数から言えば半分もいかない時点で、「いやもうお腹一杯です」という状態になってしまったのですから。

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いやいや。日本の美術館にしては珍しく(と言い切るほどには美術館を巡っていませんが)、展示の仕方も工夫されています。時系列系統別に展示するだけではなく、「環境展示」と称して、各名画が展示されいる現地の教会や遺跡をそっくりそのまま再現しようと大きさや光、壁面におそらく温度まで管理しているのです。

システィーナ礼拝堂

なんと、ヴァチカンの至宝、法王選出のコンクラーベが行われる「システィーナ礼拝堂」まで、丸ごと再現しているのですよ?  数年前に「本物」を見てきましたが、その思い出を凌駕する鮮やかな天井画に、「おお」と言ったまま、しばしぽっかーんと口を開けて惚けてしまいました。

お宝にはアドベンチャーがつきもの?

元々この美術館には、ホテルのランチバイキングとセットになった旅行会社の日帰りツアーで行くつもりだったのです。 残念ながら人が集まらなかったためツアー自体が中止になりまして、神戸三宮から出ている高速バスで行くことにしました。

高速バスの降車専用停留所、「鳴門公園口」から美術館はそう遠くなく、公園の中の散歩道を通ればよいと地図で確認し、眼下にみえる鳴門の海を旦那様と「泳げそうだね~」なんて言いながら、歩いていたのです、が。

鳴門海峡

「四国のみち」と呼ぶらしいその道にはわたし達以外、人っ子ひとり、いませんでした。代わりにいたのは、おびただしい数の尺取り虫(?)と毛虫。彼(または彼女)たちが、蜘蛛のように糸をはり、大人二人が並んで歩けるくらいの「四国のみち」を塞いでいたのです。

そのほとんど見えない糸を、時にかいくぐり、時に帽子ではらいながら、たどり着いた1F入口には、ぽつねんと受付に座る若いお姉さんが。彼女以外には真っ白な入口が広がるばかり。もう見事というしかないほどの寂れっぷりです。

大塚国際美術館1F 広場

美術館の開館は9時半。わたし達がそこについたのは11時過ぎ。

確かに美術館の正面入り口は地下3階であって、1F側の入り口は裏口のようなものです。それでも、1Fにはピカソやシャガールなど近現代の名だたる巨匠の作品を焼き付けた陶板画が、展示されています。1F入口の前には、鳴門海峡を見張らせる、きちんと刈りこまれた芝生の庭園だって広がっています。けれど見えるのは、その上に置かれた休憩用の数脚の椅子とテーブル、それに海外のリゾート地のプールサイトで見かける白いキャンバス地の日傘のセット数点だけ。そこには陽がさんさんと降り注ぐだけで、誰もいません。

「いくら平日とはいえこれは……。もしや今日は休館日? いやいや受付のお姉さんいたよね? 館内ツアーも予約したし!」

手元の入館券を確認しつつも、言い知れぬ不安を感じるわたし達。その様はまるで、秘宝を前にしてトラップにおびえる冒険家のようです。かなりヘッポコの。

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結局。12時に始まる長衣(トーガ)に月桂冠のレプリカをつけて館内をめぐる「テルマエ・ロマエツアー」に参加するころには、修学旅行と思われる高校生の団体さんも到着し、地下3階の正面入り口付近には人だかりができていました。

行列は願い下げですが、やっぱりある程度の人手がなければ、かえって落ち着かないものなのですね。勉強になりました。

冒険は館内でも続く

40分(実際には一時間以上ありました)の館内ツアーを終えて、昼食を頂いて。連日の仕事の疲れで途中脱落した旦那様を置いて、展示をめぐり。1Fに展示されたピカソの名品を見る頃には、足の疲れとの闘いでした。

ヴィーナスの誕生

ピカソ青の時代

大塚国際美術館では、フラッシュなし、三脚なしであれば写真は撮り放題です。かく言うわたしも、こちらで紹介した写真のほか、何十枚も撮りましたが。これはやはり、ご自分の目で足を棒にしながら見て頂くのが一番でしょう。

当日券ならば大人ひとり3,250円。+交通費で古代から現代の西洋名画を一度に、鮮やかな色彩で観ることができます。

訪問の際には歩きやすい靴と、動きやすい格好でお越しください。

事前の足腰の鍛錬も、どうぞお忘れなく。

大塚国際美術館:http://www.o-museum.or.jp/

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2015年11月19日

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