リレー徘徊11 京都 稲荷山西麓の深草を歩く(お寺編)

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前回は、深草信仰の場・お滝場を巡ってきましたが、今回は七面山の麓にあるお寺を見ながら伏見稲荷大社に戻るコースを歩いてみます。今回ご紹介するお寺は、いつ訪れても観光客に出会いませんね。静かにゆっくりのんびりと寺院巡りを愉しめます。

地図

伏見区役所の作成の地図で、ご紹介する3つのお寺部分をアップ、まず位置関係を見てみます。一番南の瑞光寺(ずいこうじ)、七面山山麓にある宝塔寺(ほうとうじ)と七面宮、ちょっと路地奥にある石峰寺(せきほうじ)となります。JR稲荷駅から1kmくらいの範囲にあります。伏見稲荷大社にお参りしてから、ぶらっと歩いて京阪の深草駅か藤森駅に向かうのもいいかもです。

瑞光寺

深草山(じんそうざん)と山号する日蓮宗のお寺。元政上人によって明暦元年(1655年)に極楽寺薬師堂の旧跡に開かれたそうです。茅葺きの山門を抜けると季節の草木がこじまりとまとまった美しい庭の向こうに総茅葺屋根本堂「寂音堂」(寛文元年建立:1661年)が見えます。全体に丸みを帯びた優しいお堂です。春は桜、秋はススキとのマッチングが美しいです。

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宝塔寺

こちらも同様、日蓮宗のお寺で山号も同じ深草山。3つのお寺の中で一番大きく、重要文化財の建物が多くあり見所満載であります。このお寺、平安時代に藤原基経の発願により創建され、源氏物語にも言及される極楽寺が前身だそうです。

道路から総門(四脚門・室町時代中期に建立・国の重要文化財)を抜け、塔頭(たっちゅう:寺院境内にある小さなお寺)の白壁が続く石畳の参道の向こうに朱塗りの仁王門が見えてきます。復元された牡丹の天井画250枚を見上げて境内に入ります。秋に来ると仁王門の朱と紅葉の赤、さらに真っ青な空のコントラストが見事です。その時の写真を貼っておきますね。

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本堂(重要文化財)

放生池を見て本堂へ。慶長13年建立(1608年)、日蓮宗寺院の本堂としては京都最古、国の重要文化財に指定されています。檀家の方がお参りされてました。ゆるりと会釈されたのが印象的でありました。当然ながらこちらも頭を下げ、挨拶をしました。観光寺では、こんなシーンに出会う事はありませんね。

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多宝塔(国の重要文化財)

本堂の南側に立つ多宝塔は、応仁の乱の兵火を逃れた建物で永享10年(1438年)以前の建立とされ、京都市内に現存する多宝塔の中では最古だそうです。当然ながら国の重要文化財に指定されています。

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七面宮

本堂脇にあるこの鼓楼(太鼓を置いてある建物)の下をくぐり、林間の長い石段を登ると七面大明神を祀る七面宮があります。かつては宝塔寺の鎮守社だった吉祥天女をお祀りしてあります。根性のある方は是非!お宮の横から七面山への山道があり、ぐるっと廻って次に紹介する石峰寺へ抜ける事ができます。

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石峰寺

アイキャッチ画像は石峰寺の山門で、中華風の紅い特長ある形をしています。このお寺の宗旨は黄檗宗、山号は百丈山(ひゃくじょうざん)、本尊は釈迦如来の禅寺で、本堂への前庭がこじんまりとまとまりいい感じであります。

境内裏山に「若冲五百羅漢」と呼ばれる石像群があります。この石像群、江戸時代の絵師の伊藤若冲が下絵を描き、当寺の住職と協力して制作したもの、釈迦さまの一生を辿れるようになっているのだとか。若冲五百羅漢は撮影禁止ですが、お隣の京都市深草墓園からチラっと垣間見ることができます。なお、若冲は寛政12年(1800年)85歳で亡くなる迄、この寺の門前の自宅暮らし、同寺に葬られているそうで、毎年9月10日に若冲忌を営んおられます。

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ぬりこべ地蔵

石峰寺前路地を通り、墓地に出ると一角に小さなお堂がりあます。ぬりこべ地蔵と呼ばれる歯痛平癒にご利益がありるそうです。まっすぐ道なりに行くと千本鳥居へ、出て左におれる下るとJR稲荷駅になります。次回は、京阪藤森駅を起点に大岩山に向かいます。

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