「真田丸」激戦の地で初詣!大阪・藤井寺市の道明寺天満宮
大坂夏の陣「道明寺の戦い」の地
2016年のNHK大河ドラマ「真田丸」が終了しました。「日本一の兵(ひのもといちのつわもの)」と謳われた主人公の真田信繁(幸村)は大坂夏の陣で徳川方に敗れ、波乱の生涯を閉じたのです。
大坂夏の陣の始まりとなったのが「道明寺の戦い」です。この戦いで幸村は、”独眼竜”こと伊達政宗と一戦を交えました。「戦の神」同士による、最初で最後の戦いが行われたのです。
道明寺は大阪府南東部の藤井寺市にあります。プロ野球(NPB)の近鉄バファローズ(現在はオリックス・バファローズに合併)が、かつて本拠地としていた藤井寺球場があった市として有名ですね。
近鉄の道明寺駅前にある道明寺合戦記念碑
学問の神様・道明寺天満宮
ここ道明寺には道明寺天満宮があります。「天満宮」というからには当然、”学問の神様”こと菅原道真が祀られています。幸村が「戦の神」なら、道真公は「学の神」ですね。まさしく「神って」ます。
もちろん、受験シーズンになると多くの参拝客が訪れます。つまり、正月には合格祈願を兼ねて初詣に来る受験生やその家族も多いということになります。
道明寺合戦に参加した武将(?)が、正月に道明寺天満宮を闊歩
道明寺天満宮はアクセスも非常に良いので、正月になると初詣客で大賑わいとなります。地元の人々に親しまれているのはもちろん、遠方からの客も多数いるのです。参拝道には屋台が並び、いかにも正月らしい雰囲気を醸し出します。
特に2017年の正月は真田丸ブームも相まって、道明寺天満宮は例年以上に大盛況となるでしょう。
正月に大賑わいとなる鳥居前
創建は弥生時代?
道明寺天満宮の創建は垂仁天皇32年とされています。西暦で言えば3年。即ちイエス・キリストが生誕して間もない頃、日本で言えば弥生時代になります。道真公が生きていたのは平安時代ですから、それより遥か前ですね。
この地は、菅原氏・土師(はじ)氏の先祖であり相撲の祖でもある野見宿禰(のみのすくね)の所領地で、その遠祖に当たる天穂日命(あめのほひ:天照大神の御子)を祀っていた土師神社が道明寺天満宮の始まりとされています。
参拝道へ向かう初詣客
仏教伝来後、聖徳太子の発願で土師八嶋が邸を寄進、土師寺が建立されました。これが後の道明寺です。
平安時代、道真公のおばである覚寿尼(かくじゅに)が土師寺に住んでいました。その関係で、道明寺天満宮の御祭神は菅原道真、覚寿尼、そして天穂日命となっています。
明治時代、神仏分離により道明寺は道明寺天満宮から別の場所に移されました。と言っても隣りなので、現在でも徒歩移動は可能です。
なお、道明寺天満宮内には宝物館があります。国宝6点、重要文化財2点が所蔵されており、正月三が日も開館しているので、初詣の際には寄ってみるといいでしょう。拝観料は大人300円、小人100円となっています。
国宝や重要文化財が所蔵されている宝物館
道明寺天満宮へのアクセス
道明寺天満宮の最寄り駅は近鉄南大阪線の道明寺駅で、駅から徒歩すぐの場所にあります。大阪中心部から行かれる場合は、地下鉄御堂筋線あるいは谷町線かJRの大阪環状線に乗って天王寺駅で下車、大阪阿部野橋駅から近鉄電車の準急に乗ると約20分で着きます。また、JR大和路線(関西本線)の柏原駅から近鉄道明寺線に乗り換えても道明寺駅へ行くことができます。
車利用の場合は、正月三が日には臨時駐車場が設置されるので、そちらを利用すればいいでしょう。西名阪自動車道の藤井寺ICで降りて出た所の信号を左折、沢田の交差点を直進し大阪外環状線(国道170号線)を越えて土師の里の交差点を右折すると、(旧)国道170号線を走ればすぐの所にあります。あとは駐車場の案内板に従って通行してください。
2017年の正月は「神ってる」菅原道真や真田幸村にあやかって、道明寺天満宮での初詣なんていかがですか?
駅前の商店街は、道明寺天満宮へお参りに行く初詣客でいっぱい
2016年12月21日