古代と近代を兼ね備えた大阪第二の都市・堺市!【堺東駅~堺駅編】

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堺市役所高層館に登ろう

前回の【堺市駅~堺東駅編】では、南海高野線の堺東駅をご紹介したところで終わりました。この堺東駅周辺こそが堺市にとっての中枢部、商業および行政が集中する場所なのです。

その象徴的なビルディングが堺市役所高層館で、21階が展望ロビーとなっています。では、堺市役所高層館に登ってみましょう。

圧倒的な存在感を誇る堺市役所高層館

エレベーターに乗ると、1階から21階まであっという間で着きます。そして展望ロビーは……、360°ガラス張りで、堺市およびその周辺を見渡せます。

無料でこれだけの景色を見渡せるのは、なかなかお値打ものです。堺市へお越しの際には、まず堺市役所高層館の展望ロビーで各地を見渡してから、名所に訪れることをお勧めします。

堺市役所高層館の展望ロビーから見た堺東駅の周辺。遠くに見えるのは大阪市内

チンチン電車が走る大道筋

では、堺市役所高層館から降りて、再び南海バスに乗って西へ向かいましょう。やがてバスは、南北に走る太い道路に当たりました。ここが大道筋です。

大道筋は単なる幹線道路ではなく、真ん中にはチンチン電車と呼ばれる路面電車が走っています。これが阪堺電気軌道です。チンチン電車がのんびりゴトゴト走る姿も堺市の魅力です。

大道筋を走る阪堺電車

かつてはこの辺りも、大阪市の心斎橋に負けないぐらいの繁華街だったそうですが、残念ながら現在ではその面影はありません。でも、チンチン電車が走る風情は、いかにも堺らしい場所だと思います。

ところで、「堺」という地名の由来がわかりますか? 大阪には、旧令制国の摂津国・和泉国・河内国という三つの国がありますが、その境となったのがこの堺だったのです。三つの国の境(堺)、というわけですね。

堺東駅の周辺には三国ヶ丘という地名・駅名があります。ここからわかるように、三つの国の境となったのが堺なのです。

また、南海バスで通ってきた道を大小路と言い、この道と大道筋が交差している付近が摂津国と和泉国との境(堺)だったようです。

堺の由来となった、大道筋にある阪堺電軌の大小路駅

かつては中心駅だった堺駅

では、また南海バスに乗って西へ行きます。辿り着いたのは今回の終着点、海に近い南海本線の堺駅です。

駅名を見れば、ここが堺市の中心駅だと誰もが思います。実際に堺駅は、ラピートαを除く特急(ラピートβを含む)が停車し、南海本線にとって主要駅の一つです。

戦前までは、堺駅の周辺が堺市の中で最も賑わっていたのですが、太平洋戦争中の空襲によって壊滅的打撃を負い、堺市の中心部は南海高野線の堺東駅に移りました。

その後も堺駅周辺は堺東駅に比べて劣勢を強いられていましたが、近年になって駅ビルと一体化した商業施設「プラットプラット」が駅の東口にオープンし、賑わいを取り戻しています。

南海本線の堺駅。右隣りにあるのは商業施設のプラットプラット

また、堺駅の西口には高級ホテルのホテル・アゴーラ リージェンシー堺が直結し、堺東駅との差異を図っています。

堺駅の西口と直結するホテル・アゴーラ リージェンシー堺

まだまだある、堺の魅力

以上、堺市の主要駅にご案内しましたが、いかがだったでしょうか。今回訪れたのは堺市の中でも中心部である堺区だけだったので、狭い範囲だったと思います。

堺市には他にも、北区、西区、中区、東区、南区、美原区があり、それぞれに魅力があって、行ってみると新たな発見があるでしょう。

前回でも書いたとおり、堺市には仁徳天皇陵があり、中世では自由都市として栄えました。他にも千利休与謝野晶子などの所縁の地でもあります。

また、昔から鉄砲や刀造りが盛んで、そこから鉄加工の技術が発達、現在では包丁造り自転車産業も発展しました。そして、毎年5月には自転車ロードレースのツアー・オブ・ジャパンが堺市で開催されます。さらに、海沿いには堺泉北臨海工業地帯があるという、関西における重化学工業の中心地でもあります。

歴史的魅力と近代都市との貌を合わせ持った堺市に、ぜひ訪れてください。

堺市役所高層館から、大小路を経て堺駅を望む。左側に見えるのは大阪湾

2017年1月31日

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