奈良・高田川の千本桜は昼も夜も圧倒的な美しさ!
約6万人が訪れる花見スポット
奈良県北西部に大和高田市があります。県庁所在地の奈良市からは離れていますが、人口密度は奈良県下で最も高く、この地域の中心都市です。
鉄道網で言えば、近鉄大阪線および南大阪線、そしてJRの和歌山線と桜井線(万葉まほろば線)が通じています。幹線道路では、自動車専用道路(無料)の大和高田バイパス(国道165号線、166号線、24号線)が通る、交通の要所でもあります。
大和高田市の中央部には高田川が流れています。その両岸には約2.5kmにわたり千本桜が植えられており、毎年約6万人が訪れる、奈良県を代表する花見スポットです。
高田川と桜並木
屋台も出る大中公園
高田川の桜は多くがソメイヨシノですが、他にもシダレザクラ、ヒガンザクラ、ヤマザクラ、ヤエザクラなどもあります。
花見の中心となるのは、桜並木でも南の方にある大中公園です。桜の季節になると数多くの屋台が連なるので、満開の頃には大賑わいとなります。
屋台が出て大賑わいの大中公園近く
大中公園の中には大中池があり、畔に植えられている桜が水面に反射して、こちらも違った美しさを楽しめます。公園側には浮舞台「桜華殿」があるので、歴史情緒を感じさせます。
大中池に反射する桜。向こう側に見えるのは浮舞台「桜華殿」
大中公園を離れて、高田川沿いを北の方へノンビリ散歩してみましょう。屋台が並ぶ道を歩き、やがて屋台が途切れても、人の波が全く絶えません。大和高田市民は、誰もが年に一度、僅か1週間ぐらいしか咲かない桜の季節を待ちわびているのです。
屋台が途切れた北の方にも人がいっぱい
圧巻の夜桜
では、大中公園に戻ってみましょう。おや、日が暮れてきました。やっぱり桜は、陽光をいっぱいに浴びている姿がいいですよね。
やがて太陽は、二上山がある西の方へ沈んでいきます。もうこれ以上は桜を楽しめないのでしょうか。
夕暮れの頃、大中公園近くの歩道橋から見た高田川の桜
大中池の向こう側に太陽が沈む。右側の、山頂が2つある山が二上山
でも、安心してください。日が暮れたら新たな楽しみがあります。そう、ライトアップされた夜桜です。
高田川では開花期間中、18:30~21:00まで点灯し、昼間とは全く違う桜の姿を見ることができます。陽が沈む頃、幻想的な桜の姿が浮かび上がります。
ライトアップされた18時33分、暮れなずむ高田川に浮かび上がる桜
空は1分ごとにだんだん暗くなり、1分ごとに桜はグラデーションのように少しずつ姿を変えていきます。この桜の変化は、いくら見ても見飽きません。
そして上記写真から僅か21分後、日は完全に暮れました。ライトアップされた桜が、一層際立ちます。
18時54分、完全に日が暮れた高田川
屋台の方も、昼とはまた違った賑わいを見せています。昼間は学生カップルの姿が目立ったのですが、晩はやはり夜桜で一杯、という人が多いのでしょうか。
夜になっても大賑わいの屋台
では、大中池を見てみましょう。やはり夜になると、昼の反射とは全く違う桜の姿が水面に浮かび上がります。夜桜の方がより神秘的ですね。
大中池の水面に反射する夜桜
高田川へのアクセス
大和高田市へは、奈良市内よりもむしろ大阪市内からの方が行きやすくなっています。
大中公園の最寄り駅は近鉄南大阪線の高田市駅で、駅から徒歩約10分の距離です。高田市駅へは大阪阿部野橋駅から吉野行き急行もしくは特急(特急料金必要)で約35分です。
高田市駅に停車中の近鉄特急(特急券必要)
また、大中公園からは離れてますが、近鉄大阪線の大和高田駅(大阪線の大阪上本町駅で、あるいは大阪難波駅から鶴橋駅で大阪線に乗り換えて、急行もしくは快速急行に乗車)や、JRの高田駅(大阪駅から大和路快速に乗車、乗り換え必要の場合あり)からでも、高田川に行くことができます。
駐車場もありますが、桜の季節は満車になるうえ周辺道路は大渋滞となるので、公共交通機関を利用した方がいいでしょう。また、関東方面からお越しの方は、新宿から高田市駅あるいは大和高田駅(近鉄高田駅)までの夜行高速バスがあるので、バスサガスで検索してください。
花見の季節、高田川沿いの道路は大渋滞
今年(2017年)の春のセンバツでは「ハマの番長」こと三浦大輔(元:横浜DeNAベイスターズ)の母校である大和高田市立高田商業が甲子園出場を果たしました。
残念ながら高田商は初戦敗退しましたが、高田川の千本桜が高田商の甲子園出場を祝うことでしょう。
高田商の甲子園出場を祝う?高田川の桜トンネル
2017年3月28日